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住まいづくりの知識

親の介護と住まい

私が嫁ぎ先の会社の経営者となったのは
下の子供が大学に入学した年でした。
やれやれ、と思う間もなく親の認知症に
よって私の場合は「会社経営」という仕事
をすることになったのですが、これもやはり
形を変えた「介護」のひとつだったのかと
思うのです。

任される内容や大変さはそれぞれ違っている
けれど多くの方が経験される「お役目」かも
しれません。

そしてその嫁ぎ先の会社の事業承継から形を
整えるまでをなんとか済ませて、また、やれ
やれ、一休み、と思っていたら次は実家の
両親です。

自分の親だけは、いつまでもしっかりして
いて私を叱ってくれると思い込んでいたら、
いつの間にか子供のようなことを言ったり
するようになって、放っておけない状況が
すぐそこまで来ていることに気がつきます。

そこで、両親の住まいについて検討をはじ
めることに。
2人での暮らしが不安になった時の解決方法は

1 子供と同居する
2 介護施設に入居する

1 は20年、30年と別々に暮らしていて
介護が必要になったからと言って、同居して
誰か家族が介護するためには同居した子供
家族の暮らしを大きく変えることになります。

2 は今回、調べたり、数カ所見学にも行って
きましたが想像以上に費用がかかることを
知り驚きました。
この施設入居の費用を賄うために自宅を売却
される方も多いようです。
高齢になってから、大きな不動産の取引を
したり、生活環境を変えることは自分たちの
力だけではなかなか難しくなってきます。

これから先の自分たちのことも想像しても
ちょっと考え込んでしまいました。
結婚して20年、30年と時が経ち、子供が
成長し、親も自分たちも年を重ね、
「家族のかたち」が大きく変化して
「家族のくらし」もそれにあわせて変わって
いきます。

年金と介護保険があれば、老後も安心と
思っていられる時代ではなくなって、
実際に親のくらしをどうするかについて
動こうとした時に知った現状はとても、
人にやさしいものではありません。
行政にしてもらえることはとても小さく
「自分の力で何とかしなさい」とつきつけ
られていることをヒシヒシと感じます。
このライフサイクルに伴う変化と日本の
社会保障がどんどん小さくなっている現状
の中で

「老後資金」を確保する方法と、中古住宅や
住まいの問題は密接につながっています。

安心して年を重ねることができる仕組みや
サポート、「住宅資産」の活用を含めたもの
を広げていくことが急がれると感じています。