子供達が成長して、進学や就職で家を出ることに
なって、何十年ぶりかに夫婦２人の暮らしに戻って
どうして良いやら、というお悩みの声は私の周りでも
たくさん聞きます。

嫌いで一緒に居たくないということとは違って、

子供を育てるため、暮らしのために自分の趣味を
持つ時間もなく走り続けてきたお父さんと

子育て中は自分の時間や自分の都合をずっと後回しに
してきたお母さん。

どちらもホッと一息ついた時、誰のことも気にしないで
自分のペースで過ごす時間と空間が欲しいということ
なのだと思います。

趣味も違えば好きな音楽も違う、一緒に楽しめることも
あれば別々が楽しいこともある、そんな感じでしょうか。

先日、中村好文先生の住宅設計講座に参加したのですが、
参加者の方のプランの多くが、夫婦別室だったり夫婦別棟
だったりで、あらためてそういうことを望む人が多いのだと
感じました。

ある方は、お子さんが家を出られてご夫婦２人になられてから
お家をリノベーションされる際に、１階と２階にそれぞれの
キッチンを設けて食についても干渉することなくそれぞれに
暮らしていらっしゃる。
「結婚してからこれまでで、一番仲良く暮らせているよ」と。

自分の暮らす空間は、自分たちの感覚と価値観を一番に、自由に
考えていけたら幸せな暮らしが待っているのでしょう、きっと。